空は朝から夕暮れまで、のっぺりとした鈍色のまま。まるで冴えない気分に塗り込められたかのよう。それでも晴れ間が覗いていれば、上州の山城跡でも眺めに行こうかと、夕べツーリングマップルを繰っていたのだけれど・・・・・・気づけば、遅く起きた朝になってい…
「今度はゆっくり、バイクで来てよ」。備長炭にまかないだろう鮭の切り身を転がす、気さくな声に送られて、裏に返った暖簾をくぐり出る。昨日までの涼風を弾き飛ばした太陽が、まだ南中の近くから、歩道のアスファルトに陽射しを打ちつけている。ゴールウイ…
引用をストックしました
引用するにはまずログインしてください
引用をストックできませんでした。再度お試しください
限定公開記事のため引用できません。