2013-04-01から1ヶ月間の記事一覧

今日は、ネロちゃんは?(前編)

木々を大きく揺らす風がやっと静かになって、薄く引かれた雲間に、まばゆい太陽がのぞいている。しばらく見慣れた土色の田んぼには、どこもかしこも用水が張られていて、その上を光の欠片が細かく波を打ってながれていく。陽射しを遮るもののない農道は、ア…

日本グランプリ

ひときわ大きな拍手が、そのまま手拍子になって・・・最後のセクション、第12セクションのスタート地点に視線が集中する。まっすぐに池に向かうフロントタイヤ、太ももに刻まれた“REPSOL”の文字が、傾きかけた陽射しを受けて橙色に浮かび上がる。#5は、さら…

1/3

風が強くて、眩しい一日だった。 テレビが「大型連休」と囃したてても、とりあえず休めるのは三日だけ。その後は、キレの悪かった金曜日の続きが始まる・・・。それでも、いつもの週末よりは一日長く休めて、中日の三日間を過ぎれば四日も休めて・・・去年は…

北斗星

北千住まで帰っていたカラダを、もう一度日暮里まで引き戻したのは、まだ仕事に懸命な仲間からの電話だった。多くの人に楽しみな連休は、ワタシにもその男にも同じはずなのに・・・年中無休の取引先は、なかなか休み気分にはさせてくれないでいた。うつむき…

五月晴れ

朝まで降り続けると思っていた雨は、眠りについているうちに、風にながれていってしまった。いつもより1時間遅く目覚めてから、出窓に掛かったカーテンを左右に開くと、濡れたアスファルトが光を跳ね返していた。まるでつきることを知らない朝日が、あちこち…

イバMOTO#2 ~スタート前~

たっぷりと撒かれた水も、乾ききった土に吸われ、風に強く吹かれて・・・サイティングラップも必要ないらしい。午後のレースは、イバMOTOにはなかった“2ヒート制”。その最初、13時ちょうどにスタートするのが、ワタシの走る「サンデー85/150クラス」だ。撒い…

イバMOTO#2

いつものように一発勝負もいいけど・・・スターティングバーを2回、じっと睨みつけられるのも悪くなかった。saitoさんが引き当ててくれたoneの2012スプリングモデルは、WESTWOODの白いビニール袋のまま、助手席に放ってある。これがまた、帰り道を楽しくさせ…

ナノハナ

我が家のナノハナも、ようやく盛りになった。この黄色には、やっぱり光がよく似合う。それも、紫外線を気にしなくちゃいけないような、ちょっぴり強めの光が・・・。見上げる空には雲ひとつなく、眩い太陽だけが高々ときらめいている。 田んぼのあぜの土色は…

雨が落ちる前に 3

<4/8の続き> 「えっ?! こっちは晴れてますよ」だって。ホントだったら・・・どうやらiguchi師匠“泣きの雨”ではなかったらしい。こんなこと、これまでにも何度かあったし・・・saitoさんの言葉を信じて、雨の中をうつむき加減に走り抜けていく。 雨がアスフ…

雨が落ちる前に 2

<4/6の続き> 「このタイミングで降るかな」さっきまで見ていたはずの天気予報よりも、ずっと早く、空が泣き出した。かなり大粒の雨が、真っ黒な雲の下から、散り散りになって落ちてくる。仕事に疲れた頭とカラダが、鍵を閉めたばかりの玄関から離れないで…

見逃したっ!

ちょっとだけ楽しみにしていたのに、夕方まで何やかやと用事に追い立てられて・・・ふと気がつけば6時に近づいていた。“爆弾低気圧”が通り過ぎていって、西の空が明るかったのも良くなかったのかもしれない。ドラマ好きの歌トモも、アニメにはトンと興味を示…

雨が落ちる前に 1

朝から支度を始めて・・・最後、荷室の一番後ろにセンタースタンドを押し込んで、一度、部屋へ戻る。出窓の上を覗き込むと、とっくに陽が昇っているはずなのに、だんだんと黒味を帯びた重たい灰色が空に広がっていた。財布とケータイをウエストバックに詰め…

行くか!

曇りのち雨。12時から18時までの降水確率60%。迷いは、「一昨日の雨の影響も無く、コースはベスコンです!」という、MX408コース情報の一言。さすがはMX408と言ったところか・・・あれだけの雨を吸い込んでなお、しっとりとした路面ならば・・・チビたタイヤ…

ひばりちゃん

子どもの頃、テレビからはきらびやかなステージがのぞき、華やいだ歌声が聴こえてくるものだった。そんな時代の旋律は、今も耳に残っていて・・・“オール”で行き詰った時には、歌トモに披露することもあったりする。いつしか少なくなってしまって、今となっ…

春、ふたたび。

雨。しかも昨日より、かなりひどい降りだ。細いアスファルトは、すっかり水たまりの下に隠れてしまっている。carryのリヤタイヤが、その隠れた凸凹に合わせるように、バシャバシャと不規則な音を立てて、水しぶきを上げる。2本のワイパーが勢いよくフロント…

春はどこへやら

のっぺりと平たい、薄灰色した空からは、小さな雨粒がひっきりなしに落ちている。建物の屋根もアスファルトも、黒く塗れた光を放ち、その上を足早に色鮮やかな傘が上下していく。黄色く小さな花をいくつもつけたナノハナも、冷たい滴を、その葉先から落とし…

ちぐはぐさがいい

20℃を越える初夏の陽気に、あっという間になれてしまったカラダが、平年並みに戻った気温になじめないでいる。しまいかけていたSUNNYSPORTSのパーカーを着て出かけるのも、昨日の寒さだけかと思っていたら・・・今朝もハンガーから引っ剥がして、家を出る。…