2015-06-01から1ヶ月間の記事一覧

半年過ぎて・・・

卓上のカレンダーから“6月”を抜き取って、“7月”にする。手に残った6月は、そのままひっくり返して、カレンダーの最後に挿し込むようになっている。表と裏にそれぞれ別の月が印刷されている、企業が配るカレンダーとしてはごく普通の、ありふれた体裁だ。何気…

頼むぜ!

梅雨入り前の勢いはどこへやら・・・。洋上に広がる高気圧の縁を、ゆるやかに這う前線は、北の寒波に押し戻されて、関東の南岸を行ったり来たり。陽が落ちて晩になると、そこから涼風が静かに吹き始め、肌が冷たく固くなる。あのじりじりと灼けるような夏の…

生粋

KX85-Ⅱが、まるで市販車だったかのような気がしてくる・・・。 極端に短いチェンジストロークのせいで、ギヤがうまく変わっているのか左の足先からはまったく伝わってこなくて、ギヤを上げすぎては失速。そして、ギヤの落ちた感覚が薄くて、コーナーの手前で…

アナタは何を・・・ 4(完)

その名を「RC213V-S」、MotoGPレーサーRC213Vを公道に解き放つため、ストリートリーガルとして“-S”を配したマシンだ。レーサーレプリカで、レーサー気分を味わう次元じゃない。本当のレーサーを公道で味わってもらうのだという。そのための“-S”、バイク乗り…

アナタは何を・・・ 3

<6/24の続き> そんな暖色からは少し距離をおいて、深いガンメタの外装に光沢のあるライムグリーンのフレームを光らせて、マシンが一台たたずんでいた。色は異なるけど、鋭い直線で構成されたシルエットは、どこかKTMに近い雰囲気があって、やわらかな曲線…

明日も会えるといいな

らしくないといえば、らしくない。 うっとうしいばかりの日は少なくて、今年の梅雨は“中休み”がとても多い。今日も一日、太陽は大地を照らし続け、あんず色に膨らみながら西の空に沈もうとしている。夕方になって、空には雲ひとつ見えない。これなら・・・と…

アナタは何を・・・ 2

奥行きのない店の中には、KTMのマシンがずらり隙間なく並べられて、すっかり橙色に染まっている。蛍光灯の何倍も明るくなったような、そんな空間から、ヒカリが外の闇へとにじんでいく。閉店間際、雨雲、雷鳴。客らしい客は他に一組、それも雨が降り出して、…

アナタは何を・・・

仕事を少し早く切り上げて、いつものバイク屋に行ったまではよかった。 空いっぱいの灰色に真っ黒な雲がたなびき、遠くに見える市街地の陰へ稲妻が突き抜ける。北風に乗って、雷雲のお出ましだ。それでも駐車場に軽トラを停めて店の入口をくぐるまで、雨は散…

ハナノキオク

白く光った雲の下、わずか3速に入れて走っただけなのに・・・。 気負いのいらない低回転でのチカラ強さが、伸びきる途中で一気に弾けていきそうな感じ。一晩してもカラダに残るどこか懐かしいこの感覚は、紛れもない愛すべきナノハナカラーのマシンが、カラダ…

空に願いを

ざりままがFacebookに書き込んだように、「降る降る詐欺」にワタシも引っかかって・・・すっかりノーバイクな日曜日。雨で濡れているならストラトでも爪弾こうものを、空は明るい曇り空。あまりにすることがなくて、ガレージからKTM85SXを引っ張り出して、細…

ナクテナナクセ

半日で終わると思ってはじめた作業が、ほとんど一日がかり。まさかフロントフォークを外すのに、渾身のチカラが必要になるとは、思ってもみなかった。アクスルシャフトの作りも違えば、ボルトの材質も大きさも、これまでのKX85-Ⅱとは大違い。外装部品を止め…

300kph?

新幹線よりも速く・・・冥土の土産に、一度は味わってみたいもの。たまには「転ばない」ヒザ擦りがイイかもね。

慶応仲通り商店街にて

JRの田町駅を“山側”に降り、ペデストリアンデッキで第一京浜を渡って少し歩くと、細い通りの路地裏に入り込む。慶応大学の三田校舎まで、路地裏には間口の狭い飲食店が軒を連ねて、仲良くにぎわっている。周りに大小のビルが立ち並び、仕事人と学生とが入り…

紫陽花と週末と

雨が降ったら雑誌を繰って、ちょっとストラトなんかをつま弾いて。 入梅前に思い描いていた雨の週末は、すっかりアタマの中から消えてなくなっている。週末の天気・・・それどころか、数日前から日和が気になってしかたがない。今日は水曜、そんな週の中日だ…

お疲れ様 5(完)

<6/13の続き> ryoが居なくなって、すっかりサボリ気味のワタシを尻目に、MC全戦エントリーを続けるざりまま。nagashimaパパの次は、最近「乗れてる!」という彼女のCRF150RⅡの後を追う。最終コーナーを立ち上がるCRFの上、こちらに一瞥をくれる。勢い全開…

少し待ってておくれ 後編

館山から国道410号線をたどってさらに南下、平砂浦まで降りてから道を左に折れて、ようやく帰路に向かう。雨は灰色の空からパラパラと落ちていて、間欠ではもどかしく、ワイパーを動かし続けるのもうるさく、中途半端に降り続いている。それでも白浜から千倉…

少し待ってておくれ 前編

ひさしぶりの房総半島は、2日目も楽しく過ぎていって・・・こいつのバッテリーをどうこうする時間は、結局取れなかった。 ほとんど前日に予報は変わってしまって、アクリル板の屋根を叩く雨音でゆっくり布団から起き上がる。冨浦の民宿で割り当てられたのは…

お疲れ様 4

“助っ人外国人”を左ヒザに巻きつけ、ベルクロのテープをきつめに締め上げる。今日もウェアは、新調したoneのスプリングモデル。インナーガードの上からペラペラのメッシュジャージをかぶり、KXのシートにまたがろうとしたその時、2クラス分けを知らせるアナ…

お疲れ様 3

受付を済ませてパドックに進んでいくと、ざり家のトランポが、陽差しの真ん中、銀色にきらめいていた。大きく反転して、その右横にBONGOを停める。目の前には白いMX408の文字、saitoさんが言うように、日向のほとんどは適当な湿り気を残した褐色を見せている…

お疲れ様 2

<6/7の続き> 町役場から流れる7時のチャイムを聞き終わってから、ウェアやらブーツやらをしまい込んでいたら、運転席に座ったときにはもう、7時30分近くになっていた。太陽はすっかり空高く上がって、東に向かおうとしても、サンバイザーを下ろすことはな…

記念写真

Facebookだけじゃ、もったいないから・・・もう写せない、KXとのワンショット!

初日

濃淡の灰色に塗り分けられた空。濃い灰色の雲が、前を走るトラックの屋根にこすれてしまいそうなくらい、低く堕ちている。タイヤのまき上げる水しぶきと、ワイパーが弾きとばす雨粒。どちらも譲らず、走る視界の先を、細かな滴で煙にまく。 鬱陶しい季節の初…

梅雨入り

やっぱり雨の季節はやってきた。今年は少なめと気象予報士は言っていたけど、夏の陽射しが雲の上で見えなくなることに変わりはない。べったりと湿った匂いが漂い始めると、バイクから離れて、ストラトの細いネックを握る時間も増えてくる。そして決まって、…

お疲れ様

「色んな意味でお疲れ様だな」。遠く離れた大地から、やわらかな声が届く。真新しいピストンを組み込んだKXと、雨の爪痕がほとんど消えたMX408。一日待った日曜日は、ryoの記憶にも残る最高の一日になった。 <つづく>

いろんな思い

思いのほか早く降り出した雨は、思ったよりもたっぷりと地面を濡らし、思ったとおり明け方には東の空へと抜けていった。低気圧に引きずられるように、白い雲が真上、長い弧を描いている。アスファルトにたまっていた雨は、ところどころに小さく残っているだ…

ひと月違いの元同期

今となっては前職と言うべきなのか、以前世話になっていた会社の話。その会社で“同期扱い”されていた奴の話をしようか。どうして“扱い”になるのかと言えば、二人揃って“中途組”だから。世の中がまだバブル経済の「あぶく」の中にあって、会社が嫌になったら…

アナザースカイ

歌トモはヒトカラをする。ただ歌うだけじゃない。録音して携帯端末に転送、しっかりサウンドチェックなんかもする。もちろん、次に上手く歌えるようにだけど、かなりストイックだ。 カラダに合った声量はしっとりと豊かで、高音域も掠れることがない。おまけ…

雨あがりに

予報よりも少し早く、夕方になる前から雨が上がった。半日、割にしっかりと降り続いた雨は、アスファルトのあちこちに大きく水たまりを残している。かさつくように埃が浮いていた植込みのつつじにも、雨は等しく落ちていて、赤紫色の花びらを濃く艶やかに浮…

Happy maintenance day 2/2

キャブレター、マフラー、ラジエター。取り外した時とは逆に、順序よく組み付けていく。きれいに洗われた部品で、少しずつ元の姿に戻っていくKX。この時間が好きだから、我が家にはガレージがある。冷却水を入れるために、一度KXをガレージの外に出す。5月と…

Happy maintenance day 1/2

またとない五月晴れを、ほとんどガレージの中で過ごした昨日。バッテリーを上げてしまった200DUKEでも引っ張り出して、ふらっと“日光詣で”なんて思ってもみたけれど・・・いきなり小人さんが現れてきて、中途半端な愛機KX85-Ⅱを仕上げてくれるわけもない。朝…