2020-01-01から1ヶ月間の記事一覧

ありがとう、Yellow GROM

ryの小さな体をそのコンパクトな車体で北の大地まで運んで、ぐるりと巡った黄色いマシンが、手に入れたところまで帰っていった。それももう、5年前のことになる。大した思い出を刻むことはなかった125ccは、それでもori-chanと初めてのツーリングに出かけて…

トモダチ

2019.11.10。 もうどこをどう走ったのか、肌を触る空気の感触すら残っていない・・・・・・。 KISSよろしく、このままEND OF THE ROADになりそうなところを、救ってくれたのはトモダチ。弥生を思わせる穏やかな温もりと、乾きすぎていない路面。程良い台数に、昔な…

逡巡

二月ぶりに稲敷のホームコースで、思う存分、泥にまみれるはずだったのに・・・・・・家を出て5分もしないうちに、その初春の気分は一気にしぼんでしまった。反対車線の縁石にフロントホイールがノーブレーキで激突、一瞬横転を覚悟したほどの衝撃は、愛機を載せた…

10の誓い

学童の頃ならいざ知らず、半世紀も生きた年寄りが、年甲斐もなく誓いを立てた。それも十もだ。 社会人になって目標を宣言させられて、コミットメントさせられて・・・・・・いつしか部下にも同じことを強いて・・・・・・。でも、それも三つが相場。十も誓うのは、初めて…

光秀の定理

定理。三省堂によれば、「公理・定義によって証明される、一定の理論」らしい。一定の理論、すなわち一理であり、理。この小説の縦を紡ぐのが、この「理」だ。 情景を描くのも洒脱で、永禄、天正の御代が蘇る。読後の清涼感は、ひさしぶりに良書に出会えた気…

ノーサイド・ゲーム

昨年、令和元年に話題となり、視聴率も指折りのドラマだ。年始の今日、最終回が再放送されて、思わず見入ってしまった。大泉洋演じる君島が最後に浜畑を抱きしめる場面に・・・・・・気づけば画面が滲んでいた・・・・・・。 思えば50を越えて、だいぶ涙腺も緩くなった…

明日こそは

青が霞んで見えるほど、温い午後。三線を爪弾く左手がたどたどしい正月三日も終わり、今年になって初めて、ガレージを開けて、愛機に手を延ばす。もう二月、この125ccには乗れていない。 今宵、関東には、雪混じりの雨が降るという。願わくは稲敷には、お湿…

Psycho Circus

この曲のイントロを聴いた時の、あの時の真っ白な自分を思い出す。 今から19年前、思えば小学生だったryoに「父の古くからの友人がアメリカから来るので早退させてください」と言わせ東京ドームへ向かったその時、中盤を盛り上げたのがPsycho Circus、この曲…

2020

こたつの上にお取り寄せの重が広がり、中トロとハマチの刺身が並んで、雑煮に御神酒代わりの泡盛がロックで注がれる。梅酒を飲み過ぎたkeiが寝息をたて、二杯目をすする私とのその間に、ネロが丸くなる。遺影のシロに乾杯をしていると、北のryoから仕事に行…