2015-04-01から1ヶ月間の記事一覧

どうして乗るのかって? 1/2

何かの雑誌を見たのか、どこかの小説の記憶か・・・。 昼下がりのアスファルトの上、スモークシールドに照り返しのヒカリがまぶしく映り込む。いつもと違うロードノイズに、風切り音が小さく交ざって、思わず目線を上げる。雲が白く、空は青く、水を張った田…

やっぱり・・・

どこへ行くにも、まったく早起きできなくなってしまった。 前夜、ベッドにもぐりこんでも目が冴えて眠れなくなるような、ワクワクする気持ちは・・・・しぼんだ風船のようにひしゃげて、いつしかすっかり小さくなっていた。地図を広げてみても、関東甲信越の…

いよいよなのに

千葉と東京を行ったり来たり・・・。2つの現場を忙しなく日替わりに移動して、やっとひと月が過ぎた。初めは「ちっ、面倒なことに巻き込まれたぜ」なんて毒づいていたけど、千葉でも東京でも、やっていることは同じ。だから、毎日をこなすのに、それほど難し…

ACE FREHLEY

宙に浮いている、その酔っ払ったようなリフが無かったら、40年も愛されていなかったかもしれない。やっぱりKISSは、その多くを彼に頼っていると思うよ。HAPPY BIRTHDAY ACE FREHLEY! from KISS Online

春の風物詩

春霞に浮かぶ太陽。信号待ち、握る右手をハンドルから放して、結んで開いて、手を振って結んで・・・。そんなことを何度繰り返しても、固めた拳にチカラは戻らない。 ヒザのこともすっかり忘れて走りまくった名残が、カラダのあちこちを不自由にさせている。そ…

一年ぶり

ブレーキレバーに掛かる指が、人差し指だけじゃ足りなくなって、大好きな408コーナーでは、何度もステップから足が外れる。その先に今日は、iguchi師匠のCRF150R-Ⅱが走る。路面に掘れたワダチをインベタで回るのが得意なはずの師匠も、第1コーナーでワダチを…

明日も

車線がないまっすぐな道を、およそ口にはできない速度でクルマが往来する。のんびりと農耕車の残していった土跡が、アスファルトの上、薄茶色のまだらに踏みつけられていく。その軌跡のはじまり、形のそろった長方形には、ところどころ水が張られ、水面が朝…

至福の時

少し冷たい風の吹く中、シロとネロを連れて、あぜ道へと歩き出す。くすんだ光を点す街灯の下を過ぎると、辺りは暗く静まり、見上げる北西の空には三日月がにじんでいる。昨日まで井戸から汲み上げられる水音しかしなかった田んぼにはもう、グエッグエッとひ…

ひと味違う

「春ってこんなものだったか」と、広がる雲を見上げていた昨日。陽が射すと言っていたはずなのに、一日が暮れるまで、ついに雲はとれなかった。渡る夕風だけが気持ち悪いくらいにあたたかくて、暮れゆく空の味気ない灰色と、すっかりずれていた。この雲が東…

移ろう季節

我が家を濃い黄色に包みこんでいた菜の花も、すっかり緑が目立つようになった。下から上へと花を開かせては、雨の日も風の日も、もちろん春の陽光の下でも、いつも明るく楽しませてくれていたのに・・・いつの間にか、はっきりとした緑色の生け垣になってし…

KISSやるには

湿気と熱気がごちゃごちゃに混ざって、ガラス窓に白い斑模様が浮かび出す。 帰宅ラッシュ。北千住を出る東武線の下り急行電車は、どれもこれも満員御礼だ。一度ヘンに嵌まったら最後、草加駅に着くまで我慢するしかない。ヘッドホンに音楽を流がし忘れていた…

モミジ

あいにく子どもと変わらない掌に、ずんぐり太めな4本の指。そして、文字どおり「小さな指」の組み合わせが、およそ楽器と合うはずもない。張りの弱いエレキの弦でさえ、まともに6本押えてコードを鳴らすのは、至難の業になる。ストラトでこの調子だから、ネッ…

春の誘い

春雷の翌日、晴れた空に北風が強く流れている。力いっぱいにさえずるヒバリの足下で、ゴボゴボと苦しげに、ポンプ小屋が井戸水を吐き出している。掘り起こされた褐色のすき間を這うようにして、やがて田んぼ全体が、うっすらと水に浸る。水の気配の近くで気…

Rain Rainey 3

<4/10の続き> “営業所”らしく、あちこちから軽く声がかかる中、一人だけ、一言も話さなかった。ただアタマを下げられただけで、一言も。それからワタシは江戸川区の南半分を受け持つことになり、北半分を担当する上司と一緒に行動する毎日になった。その人…

粋で雅で

銀座線の終点、ホームの一番前から階段を上って、改札を抜ける。暗い照明に、時代が巻き戻ったような構えの立ち喰い屋が並び、その中のひとつ、蕎麦屋の焼き場からは香ばしい匂いが流れてくる。一瞬止まる足、奥に居た店主と目が合った。ここでつかまるわけ…

雨のあとの

昨夜の雨を残したアスファルトに、朝のヒカリがはじける。雲ひとつなくて、青く澄んだ空。渡る風の強さも、クルマの中にいては、そう気になることもない。濡れた路面の照り返しが、ただ、眩しいだけ。東に向いたフロントガラスが切り取る世界はハレーション…

ミニ北海道!

国道408号線から右に入り、ひとつ丘を越えるように上って下ると、赤茶けた建物が見えてくる。細く真っ直ぐに伸びた煙突を持つ、無機質な清掃工場を右手に、くねくねともうひとつ坂を手繰っていくと、視界が平らに開ける。枯れた芝生のような、その褐色のうね…

雨、雨、雨。

それまで懸命に雨をはじいていた菜の花も、庭先で黄色い花を深く垂れる。雫が後から流れては落ち、そのたび花びらが微かに震える。今日も明日も明後日も、ずうっと雨。ヒノキの花粉が飛び散らないだけで、水の音ばかりが耳に残る毎日。平らに見えたアスファ…

新調!

お買い物は泥んこ遊びのあとで。予定どおりにプロテクターを新調、今度はインナータイプです。

春のヒカリへ

雨上がり。すっかり寒さの染み付いたカラダに、湿った春風がまとわりついてくる。季節は行ったり来たりを繰り返しながら、ほころばせた桜の花を落として、緑を揺らす。空が少し明るくなって、灰色の雲がところどころ、薄く輝きはじめる。このところ鳴りを潜…

Rain Rainey 2

<4/8の続き> 浜松にある本社から、東京下町の営業所に配属されたあの日。あれからもう、倍の時間を生きてしまった。どんな天気でどんな手段で、どんな服を着てどんな時間に訪れたのか。今ではすっかり忘れてしまったけど・・・精一杯声を張り上げて、「お…

冬の名残の

寒気をまとった風は凪いで、割りと静かな夜。はしゃぎまわるシロとネロを引き連れ、真っ黒な空が広がるところまで出てきた。冬の名残の大三角形が、今宵は大きくよく見える。1000km離れた北の大地には、もっと小さな星までたくさん降り注いでいるのか、それ…

Rain Rainey 1

しっかりとした雨粒が、フロントガラスにぶつかって音を立てる。つぶれた滴をよく見ていると、その中に白っぽく凍った粒が混じっている。みぞれまじりの朝。暖気もせずに裏庭から飛び出すBONGOは、4つのタイヤに泥をまとったまま、濡れたアスファルトに茶色…

長い春

間欠にしたワイパーが定位置に留まっていると、見る間にフロントガラスが濡れてきて、前を走る軽自動車が闇にぼんやりとしてくる。あわてて左手でワイパーを押し上げて、さっき見ていたすっきりと黒い車影を取り戻す。それが面倒になって、今度はワイパーを…

晴れた朝に

月曜日は晴れてるほうがいいに決まってる。昨日の雨を残したようにかすむ空、浮かぶ白い太陽から射す光が、車窓を流れるスレート葺の屋根に柔らかにたまっている。列車から降りて駅舎を背にビルの陰、桜並木の歩道を歩いていると、そよぐ朝風に花びらがふわり…

時は止まらない

薄く乾いたアスファルトに、GROMを引っ張り出そうとしたけど・・・止めてよかった。越谷から松伏に抜ける県道は、ワイパーを動かしていないと前がかすんでしまう。ショッピングセンターの喧騒も、暮れゆく通りには届くはずもない。路面も黒くにじんで、BONGO…

わかるアナタは

家に引き込もってほとんどパソコンに向きあっていたから、ずいぶん楽だけど・・・スギよりもヒノキに敏感なワタシは、サクラの時季が花粉症期間のちょうど折り返し。これからGWが終わるまで、我慢の日々が続いていく。スギとの戦いで弱った粘膜に、ヒノキが…

春ラ!ラ!ラ!

アスリートやら俳優やら芸人のみなさんが、涙と笑いを織り交ぜ、「自分に元気をくれる応援ソング」を紹介している。聴き覚えのある旋律も、案外きわどい歌詞がその上を流れていたりして、ちょっと驚かされる。ただ、どれもこれも、KISS ARMYには響かない。芸…

忘れないで

上野東京ラインとして日暮里駅に入ってくる、とりわけ帰宅時間の下り列車は、どうにもいただけない。乗降ドアが開くと同時に、ほぼ200%の乗車率へスーツ姿の男女が容赦なく雪崩れ込む。純真でまっさらなスーツがたじろいでいてもお構い無し、小さなドアも吸…

春の夜の雨

春雨と言うには大粒の、それでも温かな夜の雨。霞んだ宵闇が晴れて、白い街灯は、濡れた路面へまっすぐに落ちる。その脇で菜の花が、黄色を艶やかに光らせていた。明日にはまた、陽射しがもどるというから・・・黄色はさらにほころんで、明るい朝を連れてく…