いくつかのコーナーを過ぎて、短いフラットな直線が現れた。それでもセンターは黄色いまま、登坂車線もゆずりあいのスペースもない。反射的に対向車線へ出ようとする車体を、理性がためらい引き戻す。一気に詰まるトレーラーの鈍色。その黒ずんだコンテナが…
どこか近くの山に採石場でもあるのだろう、路肩と車線を分かつ白線が、砂利で茶色く汚されている。アスファルトに散らばったその欠片を、19インチのフロントタイヤが、いきなり踏みつけた。身構える間もなくリヤが左に流れ、車体が深くバンクする。短絡した…
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