2015-07-01から1ヶ月間の記事一覧

ブルームーン

7月の最後は、夜空に満月のきらめく金曜日。今月は、これが2回目の満月で、ブルームーンと呼ぶらしい。雲も晴れて漆黒の闇の上、たしかに冴え冴えと月が満ちている。 明日から8月、夏も佳境だ。

小さな声援 2

<7/28の続き> しっかり角の残ったMAXXISのタイヤは、国産メーカーの丸まったタイヤよりも、当たり前だけどはるかに具合がいい。さすがに山砂が払われて、固い土が見えるような、たとえば二つ目の坂の頂上なんかは、バサッとマシンを左に傾けるのがためらわ…

DEPARTURES

言わずと知れたglobeの名曲。Vocal不在のこの曲を、たった今May Jが、TVスクリーンの中で歌い上げる。彼女は確かにうまいし、旋律を寸分たがわずなぞっていく。ひさしぶりに“生きた”DEPARTURESを聴けるとときめいた瞬間だ。どこまでも降り積もる雪とあなたへ…

小さな声援 1

一晩寝ても忘れられないなんて、ひさしぶりに味わう悔しさ。 練習で一度も跳ばずに流していた、三つ目の上り勾配の手前に置かれたテーブルトップ。iguchi師匠に教えられるまま、怖がらず少し開け気味で、一周目から上手く跳びきれたのに・・・上りきった先、…

You can checkout any time you like, but you can never leave!

次は、ここから始まるツインリードのギターリフでもコピーしようか。それとも、歌トモの前で歌ってみせようか・・・。 On a dark desert highway, Cool wind in my hair・・・と。

Wonderful Today

練習走行のときは一度もしくじらなかったのに・・・レースになって気負ってしまったのか。真剣に走る11台を相手に、二度もエンジンを停めてしまってはどうにもならない。machi-sanにtake-san、なつかしい顔と顔に、きっちりいいところを見せたかったのに・・…

のろまな果報者 3(完)

<7/23の続き> 言われたとおりに高速の伸び側を1回転締め込み、メーカーの言う「スポーツ仕様」の設定でコースに入る。フープスを通過するとき、それまでのリヤタイヤを蹴り上げられるような怖さが、少しだけ和らいだ。おかげでインに寄せきれず、アウトバ…

金色の・・・ 6(完)

<7/22の続き> スターティングエリアを大きく回り込むアプローチは、最後になって水たまりの中に消えて水没している。今日だけはコースの入口と出口が同じで、だからフィニッシュのテーブルトップジャンプを越えた先で、マシンが交錯する。その入口、最終の…

のろまな果報者 2

<7/21の続き> さすがに三回目ともなれば、二輪初心者じゃあるまいし、85SXの出力にも慣れてくる。そして気になるのは・・・どれも不都合なことばかり。そのひとつで、もっとも気になるのがサスペンション。それもKXやRM、CRFともまったく違う、リヤサスペ…

金色の・・・5

<7/17の続き> 音量検査のための10分間が過ぎて9時10分、真っ先にコースへマシンを走らせたのは、ざりままだ。乗れているときは、すべてが前向きに転がっていく。つられるようにしてiguchi師匠のCRF150R-Ⅱが、ひと月ぶりの重たい排気音を響かせる。せっかく…

のろまな果報者

saitoさんが小さく振るチェッカーを抜けて、最終の左コーナーの手前で、砂から砂利の上へとコースを出て行く。速度を落として走る85SXの上、背中がとたんに真夏を感じ取り、透けたメッシュジャージの下で汗がにじんできた。そのままゆっくり受付のコンテナを…

忘れえぬ日

中学の同級生、そして、初恋の彼女の誕生日は「海の日」になって、記憶の底に沈み込むことがなくなった。逢いたいような、逢いたくないような・・・ただ、この日だけは、どうしているのか知りたい気分になる。

以心伝心

朝から肌を突き抜けていくような陽射しは、アスファルトに眩しさが跳ね返る。どんなに暑くて胸が詰まるような朝でも、コイツらにはまるで他人事。舌がだらしなくのびて、息づかいが荒くても、リードを引いては行きたい放題。有り余るチカラは、真夏の太陽で…

紫煙と珈琲と

あの日、いつものように買い置きがあったら、そして、仕事が殺人的に忙しかったら・・・セブンスターのソフトパッケージにZippoを握りしめて、その重たそうな扉を押し開いていたかもしれない。少しの煙ももらさぬよう、強度に密閉された窓ガラスが、すっかり…

金色の・・・ 4

書き終えた申込書に5千円札を挿し込んで、全開の窓越し、saitoさんに手渡す。そして、お釣りを待っている間に、ひとり、懐かしい顔が近づいてきた。もしかしたら、オリンピックの単位で会っていないかもしれない彼は、HERO'Sを一緒に走っていた仲間だ。そう…

金色の・・・ 3

<7/13の続き> 二日前、ネットにアップされていた写真で、すっかり水没していたスターティングエリアも、どうにか半分まで土色が戻っていた。他に見渡せるところもすべて、乾いた褐色を太陽の下にさらしている。先に坂を下りきったざりままの後ろに着くと、…

When I wish upon a star

今から9年と6ヶ月前といえば・・・ちょうどモトクロスを始めた頃、本厄の年だ。それからずっと太陽に背を向けたまま、時速十数万キロという、途方もない速さで太陽系の外へ飛んで行ったのが2006年のこと。そして、今日の未明に、ようやく目的地にたどり着い…

愛すべき!

Facebookにだけ仕舞い込んでおくのはもったいなくて・・・。 青い空に光る太陽、愛すべき夏!

金色の・・・ 2

クリーンセンターのデザインされた煙突と、その周りを囲むように広がる、いくつかの牧場をすり抜けていく細い田舎道。のどかな緑の風景から一気に下ると、道は県道に突き当たり、そこを右に曲がってしばらく走る。全開に落とした窓からは景気よく陽射しが入…

金色の・・・

右に一回、左に一回。夏日和のMX408は、心配していた雨水もほとんど残っていなくて、得意の山砂に新品タイヤが食らいつく。その感覚に酔っていたのか・・・左右のグリップエンドに、均等に山砂をこすり付けてしまい・・・85SXデビューの一日は、かなりアツい…

ハナハサク 4(完)

「パパの時は、あたしがしっかり見てあげられるようになってるからさ」と、縁起でもないことを明るく言い放ち、仏具屋に職を変えていた店の看板娘、大きなお姉さんだ。いつからかまた、この店に舞い戻っていて、今ではすっかり”通販の華”らしい。少し物憂げ…

ハナハサク 3

新しいMX408は、良質な山砂に覆われていて、水はけは悪くない。ただ、くぼ地にあって、水の逃げ場がない。このところの長雨で、さすがの山砂も乾く間がなく、降り続く雨がその上に大きく残されているという。少しはわかっていたつもり、だからCRFを準備して…

ハナハサク 2

<7/6の続き> 自動ドアを抜けると、変わらず店の中は、橙色に賑わっている。外の重たい湿り気も、空調がうまく消し込んでいて、ひととき雨を忘れる。kunoさんから新品のエアエレメントを受け取り、代わりにinaちゃんにCRF150R-Ⅱのステアリングステムを手渡…

サクラ咲ケ

きっちり3時間。それも2人で休みなくだから、1人たっぷり1時間30分の計算になる。気分爽快の歌会が、湿気た梅雨空を吹き飛ばす――。 退出時間を少し過ぎて歌トモがサザンを唄いきり、エアコンでキンキンに冷えた薄暗い部屋から、真っ白に光る廊下へと出ていく…

天晴れ!

薄れた雲の向こうに円い太陽がのぞいたのも束の間、昼を過ぎて時計の短針が少しずつ真下へ動いていくのと合わせて、空の彩度も落ちてきた。夕暮れ時、いつもなら役に立たない店先の照明が、生乾きのアスファルトを鈍く照らしている。そして、そのヒカリの中…

ハナハサク

どっぷり梅雨前線の下に隠れてしまって、太陽が見えるのは北と南の端っこだけ。大地も吸い込みきれずに、行き場を失った雨水は、ところどころ水たまりになって残っている。その水面を、雨が落ちては、また揺らす。足元の水たまりをまたぎ円く広がる波紋を眺…

“ナノハナ”仕様

遠く戦国の世ではないけれど、花の命は短くて・・・。 不器用な手つきで懸命に仕上げた“ナノハナ”仕様は見る影もなく、MC-EJクラスの証、山吹色のバックグラウンドも、#51のゼッケンもきれいさっぱり剥がれていた。RM-Z250用のデカールは、思っていたほどに…

お帰り!

3時を境に落ちてきた雨は、強くなったり弱くなったりしながら、今までずっと降り続いている。予報では、明日も雨模様。谷田部のコースも早々と閉鎖を決めて、MX408は二日続けての開店休業だろうか・・・。kyoheiくんのライディングで無事エンデューロレース…

梅雨ですから

やっと乾きはじめたアスファルトに、また雨が落ちてきた。そして、薄い灰色の上、黒く小さな染みを付けていく。雲間に白くぼやけていた太陽も、いつしか濃い灰色の奥に隠れてしまった。そのまま走り続けるフロントガラスには、雨粒が大きな音を立てて砕け、…

驍将

「彼の一生は失敗の一生也。 彼の歴史は蹉跌の歴史也。 彼の一代は薄幸の一代也。 然れども彼の生涯は男らしき生涯也」 歴史の授業は、たくさんを教えてはくれなかったらしい。芥川龍之介がかく語る木曾義仲を、もう少しだけ知りたくなった。