2016-06-04から1日間の記事一覧

水無月の朝

晴れた六月はいい。陽が昇りはじめたばかり、それも休日の朝なら格別だ。まっすぐな陽射しに黒い影が落ちて、人も街もまどろみの中。肌に触る空気のようにひんやりと、静かに時は動いていく。薄くまぶたを開いて見上げれば、空は遥かに青く、眩しかった。