島旅 後編

<5/13の続き>

そんな大陸の広がりすら感じさせる、地平線が見える北の大きな島へ。最後に、一緒に渡ったryoが、今や住人となって二年目の春を迎えている。過酷な仕事を選んだ上に、その厳しい寒さを乗り越えて、少しはたくましくなったように思うのは、親の目にありがちな焦点の甘さだろうか。季節は夏、抜けるように青いのは海だけとは限らない。際限なく膨らんだ天空の青もまた、彼方へと突き抜けていく。

今年の夏は、こちらから会いに行ってやろうか。そう思う初夏の日々。