revive 6

ゼッケンのないCRF150RⅡは、FMX仕立てのデカールをまとい、すぐ前を走る。そして、手が届くほどに近づいては、可憐に離れていく。

幾度となく仕掛けても、けして引かない。ほとんど並びかけても、一瞥をくれるだけで、譲らない。同じクラスを走るべき、性格の違う二台。スリッピーなターンでバレそうになるのは、二人とも同じだ。レースにはない、ゆるいけど本気の競り合い。MOTO-X981で味わう同じ土俵のドッグファイトに、疲れていたはずのカラダがつかの間、息を吹き返す。

<つづく>