停滞

五分早いときもあれば、十五分過ぎてようやくのときもあり・・・・・・とまれ午前七時の辺りになって、ゆっくりと階下に降りていく。白米が真ん中の朝食を食べてから、ネロと連れ立ち朝の散歩へと出かける。二十数分、団地の路地から田圃の畦をつたい、畑からこぼれた黒土を踏みしめ歩き、八時三十分・・・・・・仕事場と化したリビングの一角に腰を下ろして、ノートパソコンの電源を入れる。

途中、宅配便の受け取りがあったりするだけで、外に出ることなく昼を済ませて、午後も同じ場所で同じように、メールを開いてはキーボードを叩くの繰り返し。そして、午後五時。仕事が終わる少し前に、もう一度ネロと暮れゆく街に足を向ける。マシンで駆ける休日は減り、増えたのは晩酌の泡盛。振り返れば、田畑と日の出と入りの移ろいを眺めるだけで、何も変わらない情景だけが積もり重なる。