駅を背に、駐車場までの一本道は、南に開けている。夜につつまれた街の屋根が、仄明るく光って、アスファルトにうっすらと影を描く。そのずっと先に、白く丸く、月が浮かんでいる。南の空が、月を真ん中にして、ふくらんで見えた。 ここから家に向かうバス通…
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