2015-08-04から1日間の記事一覧

あの日のR121 4

陽光を散らしていた木立が、ざわざわと音を立てはじめ、アスファルトは鈍い灰色を濃く沈ませている。スモークシールド越しに見える空はすっかり色を無くして、時折激しく空気を揺らし、閃光が黒を切り裂いていく。トンネルが突き抜けている県境の上は、もう…