狭い玄関のなか、後ろ脚を軸にして回り続けるネロに何とかリードを着けて、冷たい感触の引き手を取り、夜に出て行く。通りの電柱につけられた灯りが、白く光るように路地を照らしている。雨がもう、音も無く舞うようにして、アスファルトを黒く濡らしていた…
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