乗降ドアのてっぺんからアタマ一つ飛び出た偉丈夫が、腰から上を屈めるようにして列車の先頭に立ちすくみ、運転席の窓越し、走る線路をのぞき込んでいる。西に向かうそのフロントガラスには、大きな杏色がまばゆく弾け、男の頬もうっすら紅く染まっている。…
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