夜が終わり、東の空に少しずつヒカリが満ちてくる。それでも漂う雲の帯がまだ陽の姿を隠して、天空も色無く、ぼんやりとしたままでいる。宵からの北風が勢いを増して宙を舞い、細く垂れた電線は唸りを上げて震えるばかり。その固さに抗うように見上げると、…
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