三代目の初転倒、“初”脳震盪のおまけつき

極楽湯」のおかげか目覚めは良かった。携帯のスヌーズを起動させることなく一階に下りていく。keiは早番、ryoは爆睡・・・“夜積み”していたものの、わんこたちの散歩まで済ませていると、出遅れた昨日から、さらに15分ほど遅れての出発になってしまった。

日曜日らしく、通りを走る車は少ない。遅れた分は空いている道が帳消しにしてくれそうだ。WEST WOODを通り過ぎてミニストップの信号に引っかかった。バックミラーに映る藍色の普通車とご婦人、ご機嫌な音楽でも聴いているのか、カップの飲み物を口にしながら身体を小刻みに揺らしている。こっちにも楽しさが伝わってきそうな微笑みだけど・・・車の中での帽子はどうもいただけない。

「イバMOTOのムービー、見ました?」。“暖かく”冷やかされながら受付を終えて、さっそくパドックに入る。今日はiguchi師匠と楽しむために来たようなもの。kawaraのkoba-aniも来ると言っていたし・・・。いつも早い師匠、今日もすでに到着しているそのハイエースにBongoを横付けする。ほどなくkoba-aniもやってきた。よく見ればMC-SEの“精鋭”も揃い踏み・・・楽しい一日になりそうだ。

MC-SE達の“競演”に刺激されたのか、午前中の二本目は・・・かなり力が入っていたようだ。そこで“事件”は起こった。ノーマルのギヤ比だと、どうしてもフープスへの進入がうまくいかない。アウトなら何とか体勢を立て直してからでも間に合うのだが、センターやインから進入するとスピードを乗せ切れないのだ。問題の周回はkoba-aniと競っていたせいもあって、センターのラインで進入を試みる。リヤタイヤが滑り始めたのに、そのまま一つ目のこぶに突入したのがまずかった。左に、右にRMがフープスを舞う、そして再度左に振られた瞬間、身体が吹き飛び地面に叩きつけられた・・・とうとう初転倒を喫してしまう、それもとびっきり派手な転倒だ。起き上ってマシンを引き起こすものの、足元がふらふらしている。「軽い脳震盪かな?」と思いながらエンジンを始動、再スタートをしてみたら・・・走り方が分からなくなっていた。「この壁のような山は?」「このコーナーはどこをどうやって走ればいい?」「次は右に曲がってる?それとも左?」・・・てな具合で、初めて味わう不思議な感覚だった。スタート地点に戻って・・・と、これも良く覚えていない。外れてしまったヘルメットの部品をスターティングマシンのところに置いたことも、koba-aniに教えてもらったぐらいだから。記憶があいまいなまま、午前の部が終わった。

ふらついていた頭も元に戻ってきた午後の二本は、師匠とガチ勝負、とくに最後の一本は、kaba-aniを加えた三つ巴バトル・・・あっと言う間にチェッカーとなった。初転倒は余計だったけど、思った以上に楽しい練習ができて良かった。数多の“転倒”“OB(いわゆるコースアウト)”にもどうにか無事でいられるのも、MX408に愛されているからと信じて疑わない“お気楽”なワタシ。出窓から「三日月と金星」の競演が、そんなワタシを覗き込んでいる。明日の朝、ちゃんと起きられれば何ともないはずだから・・・よろしくね、MX408の精よ!