“無呼吸”で走らされてみて・・・第一章

<11/28の続き>

85/150クラスの走行枠は2組目、9時20分からの20分間が最初になる。dan-choとの再会を喜びながら、昨日から積みっぱなしのマシンを一台ずつ降ろしていく。落ち着いて見渡してみると、MC組の姿もちらほら・・・楽しく練習できそうな気配だ。9時の少し前、1組目のフルサイズクラスの走行時間が迫ると、昨日とは一変、あちらこちらで4ストマシンが目覚めて・・・勇ましい排気音にパドック全体が包まれていく。いつもの練習とはひと味違った、緊張感漂うこの雰囲気・・・これがイバMOTOの魅力のひとつだ。

路面がマディなのを嫌ってか、コースに向かう台数は少し寂しい。極端に少なくなってしまった観覧場所、そのひとつである上り坂の脇まで駆け上がって、コースを眺めてみる。予想していた通り、緩んだ軟らかい土に翻弄されるマシン達・・・レースを意識した右手のスロットル操作が、さらにリヤタイヤの空転を呼び込んでいる。気持ちまでが空回りといった感じだ。右に左にと暴れる車体、深く斜めに刻まれた”厄介な”轍に手こずる様子を見ていると、2組目の走行を知らせるsatakeさんの声が流れてきた。

新調したTHORを温存して、ANSWERのメッシュモデルに着替えたryo。暖機もそこそこに、籠もった排気音を残してパドックをすり抜けていく。目が眩むほどに白が多いTHORの“ORANGE SCRIBBLE”、緩い路面で“泥爆弾”を浴びるのは・・・さすがに忍びないか。それから遅れること数分・・・ryoとKXは、すでにコースの上。スターティンググリッドの前で、そのKX85Ⅱをやり過ごしてから、改修されたコースにRMと一緒に入っていく・・・フィニッシュテーブルの進入、いきなり手強い轍に足をすくわれながら、一回目の練習走行が始まった。

<“波乱”の練習走行・・・続きはまた次回に>