繰り返しの中で思いも新たに・・・

携帯の目覚ましを止めて、二度寝・・・。冬休みに入ってから、毎朝この繰り返しだ。仕事じゃないし、もちろん走りに行く訳でもなくて・・・ささやかな朝寝坊は、病みつきになりそうなほどに気分がいい。

KXの倍以上・・・さすがに8カ月の疲れを取るのは容易じゃない。RMの方は、昨日の夕方までかかってようやく仕上がった。今日は昨日手が回らなかった“スポークの調整”を終わらせる予定。ハンドルグリップの“剥ぎ取り”を諦めた今では、一番根気の要る作業だ。

それでも午前中には大きな振れが取れて、ビーフカレーの昼食の後は、「どこまで振れを取るか」の根比べになった。フロントホイールを回してはスポークを張ったり緩めたり・・・どのくらい繰り返しただろうか。ようやく満足できる範囲にまで振れが収まったのは、2時を過ぎた頃だった。

外装こそ取り外されているものの、これでKXもRMも走り出す準備が整った。後はsaitoさんからのお誘いメールを待つだけだ。バットに溢れかえったツールをパーツクリーナーで磨いては、元の場所へと返していく。外を見ると、まだ昼間の太陽が輝いている。陽も十分あるし・・・Bongoで取りに行くつもりだった新調した“メガネ”は、EXC-Rで取りに行くことにした。

人間ドックで判明した視力の低下・・・老眼で近くが見えにくくなることはあっても、近視と乱視の度が進むとは思いもしなかった。それだけに、ちょっと残念な出来事だった。言われてみれば宵の輪郭がぼんやりしていたのは確かだし、行きつけのメガネ屋さんの検査でも結果は同じ・・・“開店セール”だったこともあって、ちょうど一週間前に新しく作ってもらったのだ。

今年は土の上を走らなかったEXC-R。まともなツーリングと言えば、u-chanと一緒に奥多摩へ行ったぐらい・・・そのEXC-Rで、走り納めとなった。東武動物公園までのバス通り、“下”が薄いのか開け始めに一瞬息をつくけど、それ以外は至って快調だ。17インチのフロントホイールが曲がり角の度に切れ込む。その感覚が、なぜだかとても懐かしく、身体に心地良かった。

1.0に矯正された視力は、夜になってから本領を発揮。月明かりもなく、漆黒の夜空の下、わんこたちを今年最後の散歩に連れ出す。風も強く吹いて澄みきった空に星が瞬いている。東南の方角、少し見上げる角度に浮かんでいるのはオリオン座だ。後方、西の空高く、ひときわ輝いているのは金星だろうか。昨日まで二重三重にぼやけていた星影が、今日はひとつの輝きのまま瞳の中に届いている。“鮮明な視界”・・・目の悪い人間にとって、これほどうれしい瞬間はない。

タロがモソモソと歩き、シロがグイグイとリードを引っ張り、ネロちゃんがチョロチョロと走り回る。きっと明日も同じ星空を眺めながら、同じことの繰り返しなのだろう・・・それがいいのか悪いのか、わからないうちに家に着いてしまった。大晦日が過ぎれば2011年の幕明け。繰り返しの中でも、特別な思いが過るのが年の変わり目だ。今年一年、それなりに突っ走ってきた。来年は、さらに“全開”で突っ走っていきたい。今なら何かできそうな気がする・・・“視界も良好”だしね。