武者修行と言うには・・・あまりに情けなく~最終話2/2

<2/28の続き>

早く開けようと焦る気持ちが、テールスライドを誘発する。開けながら曲がれない「もどかしさ」・・・アウト側の縁に二本のタイヤを当てて、車体を寝かせたままスロットル全開。そう思うだけで、“弱っている”ワタシの心身では、コーナーのアウトいっぱいまでRMを持っていくことができない。おまけに、何本も刻まれたワダチにも迷って・・・思わずスロットルを閉じてしまう始末だ。

そんなちぐはぐな走りをiguchi師匠が見逃すはずもない。30分ほど踏ん張った先の、“深いワダチ”が刻みつけられた左コーナーで、インから刺してきた。午前中とまるっきり同じ・・・情けない。ここで引き下がるわけには・・・と、続く連続フープスからバックストレートは、CRFのリヤタイヤに触れんばかりに接近。次は左コーナー、倒れても「左肩から」の安心感が、気持ちを楽にさせる。イン側のCRFを左手に、ホームストレートへはアウト側から少し開け気味に立ち上がっていった。

二台が並走してホームストレートから最終コーナー。その前の左コーナーとは逆に、アウトのラインから進入したCRFは、あろうことか、いきなりのスローダウン・・・そのまま第一コーナーを回ったところで止まってしまった。連続ジャンプをゆっくりと流しながらCRFが戻ってくるのを待っていたけれど・・・結局、師匠はマシンから降りてしまう。ガス欠だった。バトルの決着は、そのまま“棚上げ”。この続きは・・・MX408で着けますか、ねぇ師匠!