夏の終わりのキセキ 3

立ち上がった先に、小さなテーブルトップジャンプ。あまりに近くて、びっくりさせられる。跳び上がりもしないで、そのまま台形の軌跡をなぞっていくと、すぐに右に180°。インフィールドの入口、第二コーナーに比べたら・・・半分ほどに狭くなっている。そして、またテーブルトップジャンプ。これもまた、すごく近い。いくぶん高さのある斜面を越えると、左に180°。今度は逆バンクで細長い。すぐに小さなキャメルジャンプ・・・一気に跳び越えるには、それなりの腕が要りそうだ。一段低くなったテーブルから降りれば、右に90°曲げられて、テーブルトップ、キャメル、シングルと、短い直線にジャンプが連続する。まったく、目が回りそうだ。記憶の中にあるMX408の面影は、まるで無くなっていた・・・。

バンクがついた右の180°ターンが、やっかいだった“二連ジャンプ”を思い出させる。それでも、短いジャンプのすぐ後にコーナー、の“新しい”配置は守られている。テーブルトップを二つ越えると、大きく、緩やかに下っていく左コーナー。その先に並んでいる、八つのコブは・・・見覚えのあるフープスだ。不用意にひとつ目のコブへフロントタイヤを当てると・・・意外と深かった“くぼみ”に車体が暴れてだして、転倒しそうになる。何とかRMを立て直して、八つ目のコブを跳び越えると、だだっ広い左コーナーがバックストレートにつながっていた。ここから第二コーナーまでが、MX408らしさの残されているところになる。

ジャンプと呼ぶには小さなコブが不規則に続いて・・・スネークの入口まで、幅広の路面がまっすぐに延びている。MX408で最も“乾きにくい”日陰のスネークは、今日もまだ湿っていた。そこを抜けて、大きく上ると・・・一番の“見せ場”になるはずの下り。そこから最終コーナーを右に曲がれば、大きなテーブルトップジャンプが待っている。それを越えたところがフィニッシュライン・・・そこから、焦れば必ず転びそうな、コーナーの頂点に大きなテーブルを持つ左の180°を過ぎて、ホームストレート・・・これで一周り。さすがに一回じゃあ、すべての配置を覚えられる訳もない。様変わりしたMX408・・・ワタシには、ちょっとツライ感じがする。

<まるで“もてぎ”のようなMX408・・・に慣れるよりも早く激しい練習。その話は、また次回に>