あみプレミアムアウトレット

月が、東に向いた半分だけを白く灯して、蒼い空に高く浮かんでいた。東の空は日の出を待って、点けたばかりのストーブのように、薄く橙色の帯を水平に延ばしている。田んぼの縁に並んだ二軒のトタン塀が、その灯りを受けて燃え立つように光っていた。土の上には、うっすらと霜が落ちて・・・氷点下の朝に、ゆっくりと太陽が昇ってくる。家を出る頃には、濃い橙が蒼に溶けて色を失い、光になっていた。

Bongoが路地から県道に入る。ryoでもなくて、ネロちゃんでもなく・・・助手席にkeiが座っている。後ろの荷室には、結局ryoに洗車してもらっただけのRM85Lが一台で積み込まれている。いつもの静かな車中と、ずいぶん空気が違って・・・LADY GAGAの歌声が聞こえないくらいに、にぎやかな会話が続く。ガラス越しに陽がたっぷりと射し込んで、一瞬、どこに向かっているのかわからなくなった。

利根川を渡り、取手から龍ヶ崎へ。二人だけでMX408を目指すのは、今日が初めてだ。WESTWOODを通り過ぎてしまうほど、話は弾む。ほとんどkeiが話して、ワタシは相づちを打ったり、ただうなずいたり・・・暖まった明るい車内で、外の寒さを忘れてしまいそうだ。ダイワハウスの工場を回り込み、左折して細い路を下ると、MX408のスネークヒルが翳った褐色の路面を見せていた。

<次回に続く>