“新生”MX408 その2

2コーナーは右にターン・・・第2コーナーを立ち上がってすぐ、小さなコブが

陽あたり良好。いい風が土の表を撫でて、造成したばかりのコースに打ちつけた激雨も程好い加減に落ち着いて、右手を誘う。まずはアウト。一番外にRMを寄せて、右へ大きく、ぐるり。“バンク”と呼ぶにはあまりに背の低い縁をなぞるようにして走ると、まだ水を吸って膨らんでいる路面に、RMがぐららと揺れる。フロントとリヤのタイヤがバラバラになってしまったように、不規則に弾けては停まるを繰り返すRM。壁でも反り立っていれば、右手でもう少しスロットルを絞れるのに・・・それでも、直線に向かって起き上り、加速。「リヤタイヤが埋まって・・・だいぶ深そう」コースの脇で見ているだけのryoが言うほど、コブとコブの間に深さは無く、もちろん“ミニ”フープスと呼ぶほどの威圧感も無く・・・車体に角度が付いたままでも、スロットルを開けていける。曲線の頂点を、インでもアウトでも、その間でも・・・今なら、自由に選べる。ただ、それも路面が乾くまでだった。すぐにコーナーの内側に、最速のラインが刻まれてしまった。こうなると・・・思い切りの悪さが、RMの倒し込みを甘くして、もたもたしたままコブに突っかかる。もう少し“耕して”おいてもらえると、ラインを交差させて走れるのに・・・乾いた右ターンの上、okano師匠は、一度もインを外すことがなかった。

<つづく>