おめでとうっ!

おとといの日曜日、ちょうど大宮で仕事をしている午後に、三重県鈴鹿でうれしくなる瞬間があった・・・。F1世界選手権シリーズ第15戦・日本GPで、小林可夢偉が3位表彰台!仕事じゃなかったら、そして、フジテレビが地上波で放映してくれていたら・・・雨に出足を奪われた日曜日、きっと液晶テレビの正面に座って、両方の手を握りしめていたはずだ。小林可夢偉モータースポーツは嫌いじゃないから、もちろん名前は知っていた。ただ、顔はわからなかった。そう、日本テレビの「世界の果てまでイッテQ!」、秋の3時間スペシャルを観るまでは・・・。

宮川大輔が主役の“世界で一番盛り上がるのは何祭り?~伝統的な木の車祭りinタイ~”に、ナレーションのとおり、まさかの緊急参戦。現役というだけじゃなく、日本人唯一にして最速のF1ドライバーが、タイの片田舎でローカルレース。その手が操るのは、子どもが工作したような、木で単純に組まれたクルマ。もちろん、動力は無い。付いているのは、バイクに似た一文字のハンドルと、「利かへん、利かへん」と可夢偉が叫ぶ、簡素な“足踏み”式のブレーキだけ。そんな素朴な“一人乗り”で、日本の山間にもありそうな坂道を一気に下るだけの勝負に、音速のドライバーが挑む。

結果は・・・ぶっちぎりの優勝とはならず、二回戦で敗退。宮川大輔と同じく決勝に進めなかったけど、悔しがるその姿が、格好良かった。素直に「アー悔しい」、真面目に「必ずリベンジしましょうよ、クルマ作りから」・・・と、その飾らない、でもさすがの“勝負師”ぶりに関西訛りがグッと来て・・・ワタシの中ですっかり「イイ奴」になった。その小林可夢偉選手が、母国GPで表彰台。何かとってもうれしい気分だ。おめでとう!

トグルスイッチをミドル+リヤに合わせて、軽く歪んだ音をチョーキング・・・高周波のエグゾーストノートは、アンプから苦しげに伸びていくストラトサウンドに似た気がする。とてもじゃないけど、レシプロエンジンが回っているとは思えない、その音の後ろには、きまってあの曲だ。・・・T-SQUAREの「TRUTH」でもダウンロードして、音速の世界に浸ろうかな?土の上でも、少しは速くなれるかな?