All Japan MX in SUGO 6

<11/2の続き>

“第2”と言っても、ここは、全日本のパドック。不安な表情にも、どこか秘めた自信のようなものが乗っていて・・・ずいぶん成長した印象だ。今ではもう、ホームコースのMX408でも敵わないのかな?大人びた瞳に笑顔だけを残して、第2パドックの砂利道を再び歩き出す。来た道を戻って、平たいコンクリートの上に出ると、IB-2の練習走行があと10分に迫っていると、アナウンスが流れてきた。第2、第3パドックから、今、歩いてきた坂道を上がっては、250ccのマシンがスターティンググリッドに向かっていく。広々としたスタートエリアを横に見ながら歩き続け、もう一度、ピットエリアのところまで戻ってきた。T字の角、右ヘアピンのその先に視線を上げると・・・暗い林の上、明け方の晴れ間を流れの速いうろこ雲が覆って、東の空は灰色に染まっていた。さっきとは反対に、その林の方に足を向ける。見物客をやわらかに交わして、再び重力に逆らい始め、両脚に体重を感じながらコース脇に近づいていくと・・・様変わりしたセクションに、思わず二人の歩みが止まった。

<つづく>