初レース! 6

コースインは、向かって右側。第1コーナーのイン側に居るマシンから、1台ずつ、黄旗にうながされて出ていく。それがわかっていたから、遠慮もなしに横一線に揃った列の一番右端へ、KXを並べた。割り当てられているのは12分、7、8周もできれば・・・の時間しかない。だから、真っ先に走り出さなきゃ、もったいない。マーシャルに先導されて、一周のサイティング。この演出に・・・いつものMX408も、違って映る。

最初のフープスを抜けて直線。その終わりで、右腕に軽く“張り”を感じる・・・この雰囲気、練習走行とは言え「力むな!」というのが無理な話だ。フィニッシュラインをまたぎ、続く左コーナーへはアウトバンクから落ちていく。ホームストレートの真ん中辺りで、マーシャルがラインから外れる。たっぷりとまかれた“籾殻”が、スロットルを全開にした右手とリヤタイヤの関係をめちゃくちゃにしても、ずっとそのまま・・・。

前に誰も見えない“クリアラップ”から、練習走行が始まる。やはり“一番手”は、本番じゃなくても気持ちがいい。第3コーナーを立ち上がって、テーブルトップを跳び上がると・・・無人のフープスが、波打ちながら奥へと広がっていた。

<つづく>