初レース! 13

<11/26の続き>

すぐ前を走るRM250だって、その前を行くCRF150RⅡだって、何とかなるはずなのに・・・どうしても前に出られない。その先を走るのも、ほとんど記憶にないマシンばかりが続いていて・・・ホームコースが聞いてあきれる・・・コースサイドに散ったみんなにも、いいところが見せられない。わずかな周回のレース、残りも少ない・・・たまらずアウトにKXを寄せると、それだけで2、3台のフルサイズに交わされてしまう。その中に、いびつな#2を着けた150ccマシンが見えた。okano師匠だ!納車されたばかりのCRF150RⅡは、13年式の最新型。コースの上ではっきりと目にしたのは、これが初めてだった。

「サスペンションがノーマルに戻っちゃったからなぁ・・・また、フープスがダメになった」と、公式練習が終わった後に話していたokano師匠。ただレースになると、不思議な力が宿るかのように、隙のない走りを見せてくれる。一度前に出られると決してインを開けないから、勝機が薄れてしまう。“まったく”癪に障る・・・。それでも今日は前がつかえているから、コーナーのたびにCRFのリヤタイヤへKXのフロントタイヤが触れそうになるほど。ブレーキ、シフト、スロットル・・・ひとつでも操作を誤れば、どちらかが置いていかれる・・・文字どおりの“テールトゥーノーズ”で、最終コーナーを立ち上がり、フィニッシュラインを越えていく・・・。

<つづく>