明日は晴れるのかな?

腰から下をコタツに突っ込み、ゴロリと横になったまま、横に長い液晶画面を眺める。切れ目なく続く年末の特別番組は、どれも2時間を越えるものばかり。首や肩が固まっては、CMが流れるたびに半身を起して、大きく伸びをする。雨が止んだガラス越しには、まだ濃い灰色の雲が、ちぎれるでも漂うでもなく、空に浮かんでいた。太陽はその向こうにあって、にじむように現れてはすぐ雲の中へ隠れてしまい・・・雨の名残は乾くことなく、アスファルトの上で黒く揺れている。そこから視線を画面に戻すと、日本海側はひどい雪になっていると、気象予報士が繰り返し説明していた。流れる白い雪は、見ているだけでカラダが縮こまるようだ。

タツの温度を少し上げて、チャンネルをあちこち変えてみる。特番の合間に、5分か10分ほど挿し込まれたニュース番組が、年の瀬の街並みを映し出していた。帰省客でにぎわう東京駅に、年越し蕎麦を買い求める人の列。そして、ごった返すアメ横には、売り子のだみ声が響く。静かなうちにもあわただしい雰囲気は、この時季だけのもの。どこか元気が出てくる一日に、天気だけがついてこなかった・・・。

西の空には雲が溜まっていて、窓の外が夕映えに色付くことはなかった。ただ、南天は澄みきった藍色に染まっている。ここ数日ぐずぐずしていた天気も、年が明ける明日には、快晴の青い空に初日の出を浮かべてくれそうな気がする。薄明かりは夕闇に消えて、風も少し出てきた。いろいろあった2012年は・・・あまり思ったようにはいかなかったけど、無事には越せそうだ。あと5時間、あっという間の一年だった。