I'm back! 2/2

地図を片手のryoに案内をさせながら、朝日に揺れる牧場の中、教えられた”近道”をたどり走る。おかげで今度は行き過ぎることもなく、無事、県道25号線に出た。そこから信号をひとつ曲がって、圏央道をまたぎ、舗装工事の進んでいない工事中の道路から左へと分け入る。ビニールハウスが2基と、家庭菜園を少しばかり大きくしただけの畑を横に進んでいくと、すぐに広い場所に出る。道はその先、少し右に行ってから、急に下っていく。去年の12月、初めて訪れたときには、BONGOのリヤタイヤを思いっきり空転させていた下り坂。さすがにひと月以上待っただけあって、撒かれた砕石はしっかりと乾燥して固くなっていた。逸る気持ちを抑えきれず、アタマを下げたBONGOのアクセルを平地よりも多く踏みつけていた。

ユンボとブル、それと紺色のハイエースが1台。下りきった先には、それ以外、銀色のプレハブ小屋があったきり。それが今日はどうだ。組み上げられたばかりの受付は、黄色いテントが目にまぶしい。仮説トイレが6基、その横には水場と洗車スペースがある。5台分のプラスチック製スノコは、少しもやれていない。ほとんどが真新しい、今日のために用意された“調度品”の数々・・・それらに囲まれたパドックは、まだ濃い灰色に濡れている。すべてがまだ馴染めないで、宙ぶらりんなまま。それでも白線に合わせて整列したトランポの周りには、なじみの顔が動き回っている。「お待たせしました!」というsaitoさんの声が、あの日と変わらない笑顔と走行申込書と冷たい空気と一緒に車内に入ってきた。「ただいま」・・・胸の中で小さく微笑んだ。

コースを覗き込むと・・・ひとつ目の山肌に、ハリウッドを思わせるパネルが白く浮かんでいた。M・X・4・0・8と大きく、誇らしげに。

<コースの感触は・・・近いうちに!>