ディストーション~アブナイ夜会より

黒いシールドが、ケバい原色の直方体につながれる。反対側からもう一本、違うシールドが延びて、小柄なアンプリファイアのINに挿し込まれる。エフェクターのスイッチを右のつま先で踏み、ヒザの上に抱えた白いボディのテレキャスター、4、5、6弦に細い指を這わせてラフなリフを好きに刻む。元バンドマンは、伊達じゃない。そのままリズムセクションを心行くまでかき鳴らし、首筋に汗まで光らせ、自分だけの世界に入っていく・・・イケメン俳優綾野剛、その人だ。

ディストーションに包まれて、癒されたい。ディストーションがカラダに響く・・・できることならディストーション、そのものになりたい。この男が言うと、言葉以上にカッコよく聞こえる。テレビで、堂々と“ディストーション”を語れる俳優なんて、そういるもんじゃない。寝る前にちょっとストラトを鳴らしてみたくなった。もちろん、アンプにつないで。