いろんな思い

思いのほか早く降り出した雨は、思ったよりもたっぷりと地面を濡らし、思ったとおり明け方には東の空へと抜けていった。低気圧に引きずられるように、白い雲が真上、長い弧を描いている。アスファルトにたまっていた雨は、ところどころに小さく残っているだけ。あっけなく引いてしまった。

冷めた北よりの風が、雲のすき間からこぼれる陽射しをさらい、緑を敷いた田んぼの上を走っていく。組み上げたばかりのKX85-Ⅱと、ひさしぶりに見える#2のYZ125に、マディのMX408は似合わない。ぽっかりと空いた土曜日、季節なりの心地よさが憎らしい。