金色の・・・ 2

クリーンセンターのデザインされた煙突と、その周りを囲むように広がる、いくつかの牧場をすり抜けていく細い田舎道。のどかな緑の風景から一気に下ると、道は県道に突き当たり、そこを右に曲がってしばらく走る。全開に落とした窓からは景気よく陽射しが入り込み、R.Y.U.S.E.I.が流れ出る。梅雨明けを思わせる青い空の下、圏央道稲敷インターに続く時崎十字路の交差点で、左にウインカーを出しながら減速をはじめたBONGO。その目の前を、まばゆく銀色のバンが走り過ぎた。ガソリンスタンドで給油している間に追い越された、ざり家のCARAVANだ。運転席にはざりまま一人だけが、ツンと前を向いている。ガソリンスタンドから抜け道も使わず国道を遠回りしてきたのか・・・といぶかしく思っていると、いつの間にか信号が青に変わっていた。クラッチペダルを踏み込んだままの左足からあわててチカラを抜いたら、ガンと車体を鳴らして、BONGOが交差点に飛び出した。

<つづく>