When I wish upon a star

今から9年と6ヶ月前といえば・・・ちょうどモトクロスを始めた頃、本厄の年だ。それからずっと太陽に背を向けたまま、時速十数万キロという、途方もない速さで太陽系の外へ飛んで行ったのが2006年のこと。そして、今日の未明に、ようやく目的地にたどり着いた。

太陽系の端を回る「準惑星」は、月よりも小さく、248年かけて一回りする。ウサギではなく、地表に白いハートを宿す、薄黄色した星。冥王星をこれほどはっきり見られるとは、思いもしなかった。キナ臭い政治の話題が液晶をにぎわす今宵、雲の切れ間を見上げ、遥か遠くに何を願う。

けして肉眼では見えない、遥かなる星は、それでも黒い宙にきらめいている。