まだ見ぬ明日へ 4

ツーリング仲間が、一人また一人とバイクから遠ざかっていって、いつしかワタシの中の景色は、見覚えのあるものばかりになった。そしていつの間にか走り出す前にもう、映る景色も帰ってくる時間さえも浮かんできて、バイクに跨がる前からツーリングが終わってしまったような、そんな日帰りだけが多くなっていった。それが普段になったことを何とも思わなくたったこの時季に、しまわれていた色彩を目の前にできる機会が巡ってきた。

<つづく>