鉄鉢袋は破らず

この頃の厄妄想を入れ置きし

鉄鉢袋今破るなり

織田信長、側近中の側近。黒御母衣衆の筆頭、内蔵助の辞世だ。

どんなにたくさん仕事を抱えてみても、もらえる給料はちっとも増えやしない。やってもやらなくても、けして変わらない。ただ、頼まれたら断れない性格が、さばききれないほどの仕事をため込み、いつしかワタシの鉄鉢袋は、ぎりぎりまで膨らんでしまった。入れてあるのは厄介な仕事ばかりだけど、好きで膨らませたこの鉄鉢袋、自分から破くわけにはいかない。入れた仕事をひとつひとつ片づけて、破らず小さく折り畳んでしまいましょうか。春になる前に。