ひさびさで、まずまずの 5

<7/10の続き>

お昼休みを越えて、白く光るパドック。強い照り返しと、駆け上がる体温で、カラダもそろそろバテてきた。最後の10分走行を前にkennyさんが力尽き、ishibashiさんと二人、汗で濡れたヘルメットに手をかける。「10分なら走りきれるか」と、saitoさんのアナウンスが流れる前に、マシンの横に並び立つ。子どもでさえ、この最後のクールを走らなくなった。ふと落とした視線を、激しい4ストロークの破裂音が引き上げる。ゴーグルレンズの中で笑うtakadaくんが、一足先にパドックを抜けていった。

<つづく>