Last Dance 2

<7/24の続き>

2時40分からの15分。最後のクールに、SXがなかなか起きてくれない。まるで名残を惜しむように、キックペダルは空を切るばかりで、軽やかな排気音が聞こえてこない。すでにこのとき、悲劇の幕が上がっていたのだけれど、それは後で気づかされたこと。このときは、知る由もない。

心配そうに様子をうかがうtakadaくん。その彼を手招きして先に行かせて、センタースタンドを足場にキックを繰り返す。最後のクールにコースは賑やかだ。このところ貸し切りで走っていたから、昔のMX408が思い出され、なおさら感傷的になって、思わず右足がペダルを踏み外した。

<つづく>