元サヤ

けして不仲になっていたわけじゃないし、もちろん嫌いになったわけでもない。ただちょっとの間、めぐり合わせが悪かっただけだ。雲に隠れながら林の外に消えていった陽に代わって、夕闇が溶け出すようにパドックを包み込む。その暗がりに黄色いマシンが、ひときわ明るく映る。古いワタシを知る人は、きっと#69さんのつぶやきにうなずいてくれることだろう。「元サヤに収まった感じだよね」の一言に。少し回り道していたけれど、またここに、このマシンで戻ってきた。