All right Tokyo!!!!!

耳に小さなヘッドホンをねじ込み、ボリュームを上げて流してみても、肌にぶつかる大音量には敵わない。

真っ青な空にきらめく太陽、乾いた秋晴れが陰影をつける表参道からビルの6Fまで上がっていくと、すっかり黒で覆われたフロアに、作り物の光がうごめいている。ソリッドな空間のあちらこちらから聞き覚えのある曲がこだまして、すぐ傍にいる人の表情だけがわかる程度の照明はまるで、開演を待つアリーナ席のよう。コーラスをハミング、スイングする肩越しに、見知らぬ隣人が微笑みかける。横に居た二人組のアベックも、仲良くカラダを揺らしてリズムを刻んでいる。そして、フロアの真ん中にしつらえられた、彼らにはとても小さなステージ。イミテーションのフレームが、サイドに揺らめいている。これほどライブアクトが似合うバンドもそうはいない。できればこんな小さなイミテーションじゃなくて・・・武道館のど真ん中に、いつものステージを組んでほしい、All right Tokyoの雄叫びとともに。

このEXPOが来日公演のOpening actでありますように。表参道の喧騒を照らす空に願うしかなかった。