Midday Sun

南の空に向けた視線に手をかざす。トンだように白くかすれた空に浮かび、「存分に召しませ」と言わんばかりのヒカリで見るものすべてを眩しく照らしている。暦は冬至。一年でもっとも出番の短い一日を、精一杯に輝いてみせ、それを邪魔する雲の欠片はひとつもない。

ガラスと鉄板で遮られた狭い空間は、それだけであっさりと暖まり、スーツの上着を脱いでシャツ一枚でも、陽射しが肌に刺さるように暑い。夏至から降りてきた階段も、明日からはようやく上り始める。ヒカリの射す角度が変われば、映る景色も変わり始める。

冬の底はまだ先。それでも一足早くヒカリの底を迎えて、おまけに文句のない冬晴れ。今日の真昼の太陽にちょっぴり感謝しよう。そして、夜はゆずの湯に浸かって、新しい陽に乾杯だ!