12月26日

ぶ厚い雲に覆われた空の下、にび色の街に影は写らない。華やいだ赤と緑の彩りが消えて、都心の背の高いビルには、気忙しく松と竹が飾り付けられている。動から静へ。異国情緒あふれる賑わいの季節から、もっともこの国らしい時節へと移る瞬間。この日からちょうど6日が過ぎて、また新たらしい年が生まれる。忘れえぬ今日、北欧からの使者も、ロッキングチェアーに身をゆだねていることだろう。