また、あの日に戻れるかな 3

<1/24の続き>

774Compoundのだだっ広いスロープが見渡せるてっぺんから、明るい右回りの第3コーナーへ。不揃いの2台が、連なり跳び下りる。アウトいっぱいにはらむYZ。そして、フロントブレーキを引きずりながら、小さくインを回るRM。揃って立ち上がっても、やはりフルサイズマシン、2つのフロントタイヤは削れた1つ目のコブを同時に捉えたはずなのに、青がそこからするすると離れていく。

午前中、最後のコブで突き上げられ、弾みで右足がステップから離れては、押し込むはずのブレーキペダルを放してしまった。下る勢いそのままに左カーブの縁を乗り越え、最終コーナーまで転げ出して・・・すっかりsaitoさんを驚かせてしまったことを思い出し、無気になって全開にしかけたスロットルを右手で戻しては、コブの一つひとつを丁寧にいなしていく。

YZの動きも、どこか緩めに見えるから、少し遊びたいのかもしれない。まだ乾ききっていない第4コーナーでリヤを滑らせているうちに、RMのフロントタイヤが、その真後ろに着いた。続けざまに低いテーブルトップを抜けて、西日に隠れた黒く長い斜面へと加速、手を伸ばせば届きそうなところから離陸する。重なり合う軌跡に、不思議と怖さはなかった。

<つづく>