as usual 2

<2/25の続き>

左腕のTISSOTを眺めると、時間は9時15分を過ぎたばかり。急な下り坂のブラインドから、いつものようにウインカーを上げて左にハンドルを回すと・・・まだがらんとしているはずのパドックに、トランポがみっちり詰まっている。開けているのは、ビニールシートの敷かれた二等地だけ、それさえもたどり着くには、並んだハイエースの間をすり抜けて行くほかない。見れば陽の当たる一等地の奥には、緑色のテントが立てられている。辺りは緑のマシンだらけ、そしてコースの上にはもう、フルサイズマシンが、暴れまくった音をまき散らしている。雨を吸った路面よりも、パドックを包む引き締まった空気を吸い込み、手のひらが熱くなる。一週間ぶりにまた、いつもの張りつめたMOTO-X981に戻っていた。

<つづく>