もちろん次は・・・ 5(完)

留守だった#148のCRF150RⅡには周回遅れにされることもなく、泥をまとったRM85Lが、スターティングマシンの後ろでゆるやかに弧を描く。陽の落ちたパドックに戻りながらもう一度、今走ってきたコースに視線を流す。きっとカレなら、こんなRMをいたわりながらも最後まで、付き合ってくれたに違いない。Bongoの後ろにたどり着いて、不甲斐ない自分を責めるようにレーシングを一つ。そうとは知らない150の使い手たちが、口々に「お疲れさまでした」と声をかけてくる。それがまた、うれしくも情けなかった。

もちろん次は、「倍返し」だ。いつになるかは、わからないけど・・・それまで待ってろよ!CRF150RⅡたちよ!