24NAAM 2

すぐに木立を抜け、乾ききった2ストサウンドが、明るい陽だまりに躍り出た。ツキのいいエンジンは、それだけで路面を間近に感じる。フープスの一つ目が思ったよりも早くフロントタイヤを弾いて、マシンの勢いが止まらない。最後のコブを避けるように右の縁に車体を寄せて、そこからRMは、大きな弧を描くはずだった。

<つづく>