再会 6(完)

奥のワダチは、共にスローダウン。それでも先に抜けていった#148のCRFを、再びジャンプで追いつめる。バックストレートエンド、ここが右カーブでよかったと思いながら、再び大きくなった背中に、2ストロークの音をぶつけてみる。すぐそばにいるのは、これでわかったはずだ。すると、すり鉢にも似た第1コーナー、「うまく走れない」とパドックでこぼしていたその立ち上がりでスロットルを戻して、RMを前に出した。そう、お手並み拝見と言わんばかりに。あとはもう、ムキになって駆けるしかなかった。

2017.3.20 MOTO-X981

Special thanks to yellowheart76.

再び会えて、saitoさんのチェッカーを二台揃って仲良く受けて。空には春の太陽が揺らめいて、申し分のない彼岸の中日。二人の舞台はもしかしたら、muraがそっと整えてくれたのかもしれない。