rendezvous 2

コーナーのずっと手前から右半身がブレーキングを始めてしまっては、いざ曲がろうとしてもサスペンションが伸び始めて・・・マシンがまったく傾かない。重心の高い、タマの軽い2ストロークフルサイズにこの走りは、致命的だ。浮き砂の吹き溜まる向こうに、砂の固まりが散らばる408コーナー。苦手な左のアウトサイドをゆるゆると回るYZ125、その内側をCRF150RⅡが小さく突いてくる。

フラフラと惰性でカーブを回りきり、ゆっくりと下を向いたフロントタイヤに上半身をかぶせて、右手をめいっぱい捻ってみせる。迫る第3コーナー。真後ろに下がった排気音が、ひときわ強く背中を叩く。

<つづく>