rendezvous

あれほど大きく、手に負えないはずの車体が手のひらの中、小指の先ほどに小さくうごめいて・・・自慢のネオンイエローも、よくわからない。少し屈めた背中は、軸と平行のまま、シートの真上からほとんど動かない。それでも迫る4ストロークの破裂音を従え、逃げるように細い高音を引きずり延ばしていく。

すっかり不慣れになってしまった山砂のハードパック。まだ手の内にない125ccは、コーナーのアウトの縁をひたすら大きく回るだけ。そのたびに真っ白なフロントフェンダーが目の前に現れる。インサイドに見える白いくちばしを掠めて立ち上がり、次のコーナーまで押さえ込めるのは、愛機RMに上乗せした40ccのおかげだ。

照りつける午後の太陽に、二つの影が一つに絡まり、土に落ちてはまた離れてく。

<つづく>