名残

ぼんやりと晴れ渡る空に、昨日までのメリハリが利いた色はない。水田の上に広がるのは、うっすらと白を引いたような水色。それも、よく見てみればの話。ほとんど白い空が、地平に向かって落ちているだけ。このまま月が上れば、間違いなくおぼろ月夜になる。春の名残の休日に、しかし、やることは山積みだ。ぼんやりとしてはいられない。