冒険 3

<昨日のつづき>

はらり地図を開いてみても、知らない道がとんと見当たらない。通りに面しためし屋、角にあるコンビニ、高架脇の遊興施設、ラブホと隣り合わせた道の駅・・・・・・視線がたどる道すがらには、どれも見覚えのあるものばかりが並んでいる。そして、その後ろに流れる景色にも、気持ちは高ぶることがない。二杯目の珈琲をあわてて半分残し、思わずしぼんでしまいそうな気持ちを抱えて、とにかく玄関から外へと出ていった。そう、眩いの光の下へと。

つづく